Q1. SRF工法で構造耐震診指標(Is)は、改善されますか?

A1.(一財)日本建築防災協会の技術評価を受けておりますので、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造で、SRF工法で柱にベルトを巻いたり、壁に貼ったりすることでIs値を改善することが可能になります。また、木造建物では、壁のくぎ打ち部を補強したり、基礎を補強することで評点が向上します。
Q2. ピロティだけ補強することは可能ですか?

A2.ピロティ部分の柱だけを補強することによって、倒壊の危険性を減らすことができます。さらに、揺れを収めて上層階の被害も軽減する「収震効果」が期待できます。
Q3. 土木の施工例はありますか?

A3.土木の施工例も多数あります。火力発電所配管橋脚、東海道新幹線高架橋、電力会社の水路橋などがあります。東海道新幹線では正式な耐震補強工法として採用され、駅部の高架橋で多数の施工実績があります。
Q4. 木造建物にもSRF工法は使えますか?

A4.木造建物の補強方法には基礎・壁・接合部の3種類があります。基礎・壁については (一財)日本建築防災協会の技術評価を取得しています。壁補強は耐力が向上するだけでなく大きな変形を受けても耐力低下がほとんどないことが試験で確認されています。伝統木造にもお使いいただけます。
Q5. 部屋が狭くなったり、見苦しくなったりしませんか?

A5.SRFは柱や壁に特別に開発したポリエステル繊維シートまたはベルトを貼り付ける工法です。したがって、被覆材のわずかな厚みの分しか柱が太くなりませんので、お部屋の広さ、使い勝手に影響がほとんどありません。また被覆材の上から通常の仕上げをすることが可能です。
Q6. ビルの営業を休めないのですが・・・

A6.SRFは短期間で施工できる工法です。金曜日に仕上げを撤去して、土、日曜日までに仕上げを含めて完成した例が多くあります。 資材も宅配便で運べるので、休日や夜間を利用して営業しながら改修ができます。
Q7. 接着剤は有害ではないですか?

A7.SRF工法に使用する材料には、改正建築基準法や厚生労働省のガイドラインが定めている「化学物質の室内濃度に関する指針値」に指定されている、ホルムアルデヒド、トルエン等の14物質を含みません。接着剤も一液性で無溶剤のウレタン系接着剤であるため無臭であり、JAIA F☆☆☆☆を取得しています。
Q8. 火災に対しては?

A8.一般に、既存躯体は火災時の構造支持能力を保持するように設計施工されていますので、耐震補強材に耐火性能は要求されません。ただし、SRF工法に用いるポリエステル繊維は、約260℃で軟化し約270℃で融解するため、内装制限等がある場合は適宜の仕上げを行います(連続繊維補強もエポキシ樹脂を用いているので同様です)。火災に遭った場合には、必要に応じて補強材の交換をしてください。
Q9. SRF工法は、どのくらいかかるのですか?

A9.平均的なコストは、柱一本当たり30~70万円(解体、仕上げ等除く)で、鉄板巻きの7割程度です。また、工期は、補強だけなら、 数時間で終わります。仕上げを仮に撤去して復旧して、金曜夜から、日曜日までで完成した例が多くあります。詳細なコスト情報は、当社HP(価格ページ)などで公開しています。
Q10. 耐震改修は部分的には出来なくて、ビル全体を一度にやらなければいけないと聞いているのだけれど、テナントの出入りに合わせて段階的に改修出来ないだろうか?

A10.SRFは、部分的に補強しても全体のバランスを変えることがありません。補強する部分を新たに追加したり、補強量を増やしたりすることが簡単にできます。従来型の補強と併用することも可能です。テナントの入れ替えや改装など施設の利用計画に応じた柔軟な計画、段階的な工事が可能です。ただし、補強しない部分は倒壊の危険性が残ります。
Q11. 新築に使えるのですか?

A11.SRF工法は、既存構造物の補強について、建築防災協会の技術評価と土木研究センターの建設技術審査証明を取得していますが、現時点では、新築に用いて、鉄筋や金物を減らすことは認められていません。しかし、大地震に際しての使用継続性確保と想定を超える地震に対する倒壊防止を目的として、仕上げの一部「耐震被覆」として用いることは出来ます。実際に新築の建物に採用も増えています。