SRF工法とは?

SRF工法はしなやかな材料による耐震補強工法です。

SRF工法は、しなやかで強靭なポリエステル繊維製のベルトやシートをウレタン系の高弾性接着剤で、構造物の柱、壁、梁、接合部等に貼り付け、巻き付けることで耐震補強するシンプルで効果的な工法です。コンクリートの表面を覆うことにより経年劣化を防ぐ一方で、ひびが広がるのを抑え、事実上壊れない柱や壁にすることができます。

  • SRF工法
  • 木造SRF工法

フェイルセーフ:想定を大幅に超える地震で万が一柱のコンクリートが粉砕されても大丈夫

下の写真は、震度6~7クラスの地震動を7回載荷した後のSRFで耐震補強した柱です。SRF工法で耐震補強した場合には、想定外の地震で、万一、柱のコンクリートが粉砕されても、補強材が切れない限りは、 建物を支え続けるフェイルセーフな機能があることが理論と実験で実証されています。

フェイルセーフ

揺れを収めて使用継続できる耐震補強工法です。

コンクリートは、ひびが入ることによって変形能力を獲得します。鉄筋は、繰り返して大きな変形を受けると塑性化して元の形に戻らなくなり、コンクリートを壊してしまいます。SRF工法は、しなやかな補強材でひび割れに弾性的な復元力を与えるので、大きく変形しても壊れずに元に戻る柱、壁、梁を造ることができます。SRF工法で耐震補強した建物は変形しても元に戻り、揺れと被害が少ない収震構造になります。

SRFで部材の表面を覆い、
ひび割れや亀裂に復元力を与える

自然な変形を繰り返すことができる構造物になる

他の耐震補強工事に比べて、施工は簡単、工費も工期も節約できる

SRFによる耐震補強工事は2~3人の人力で包帯を巻きつけていく作業がメインで、大きな機材や特殊な工具を必要としないため、従来工法と比較して工事費が安価な上に、施工期間も短く済みます。閉店後や休日のみで補強を完了した例も多数あります。

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工費節約

居ながら耐震補強工事が可能、障害物があっても狭いところでも大丈夫

居ながら

施工時の粉塵、振動、臭気、騒音はほとんど発生しませんので、居ながら耐震補強も可能です。「仕事をしながら」はもちろん、「食品を売りながら」耐震補強工事をしたケースもあります。SRF被覆材は、屈曲性と柔軟性があり、障害物をかわして設置しても効果を発揮します。この特徴を生かして、パイプやアンカーなどの障害物がある柱をそのまま被覆することが可能です。また、SRFは、人力で被覆材を巻きつけたり貼り付けたりすることができるため、人の手や、手で持った道具が入るスペースがあれば施工できます。

SRF工法による耐震補強工事は仕上げ材を選びません

SRF被覆材は、ボード仕上げ、モルタル仕上げ、塗装など一般の仕上げを行なうことが可能です。石張り仕上げを行なった例もあります。

  • ボード仕上げ

    ボード仕上げ

  • モルタル仕上げ

    モルタル仕上げ

  • 石張り仕上げ

    石張り仕上げ

SRF工法による耐震補強工事は人と建物に優しい

「SRF工法」は、ポリエステル繊維製のベルトやシート(高弾性補強材)を、ウレタン系一液無溶剤(高弾性接着剤)で、柱・壁等に巻き付け、貼り付ける補強法なので、粉塵、振動、臭気、騒音はほとんど発生することはありません。また、接着剤には臭いがなく、シックハウス症候群の原因物質の一つであるホルムアルデヒドを含みません(F☆☆☆☆)。しなやかな高弾性補強材は、柱・梁等が地震で繰り返し変形しても、コンクリートや木材を傷つけません。人と建物に優しい耐震補強工法です。

高弾性補強材・高弾性接着剤について詳しくはこちら

  • ポリエステル繊維製のベルト(高弾性補強材)

    ポリエステル繊維製のベルト(高弾性補強材)

  • ウレタン系一液無溶剤(高弾性接着剤)

    ウレタン系一液無溶剤(高弾性接着剤)

SRFは解体も難しい!?

建物解体時、SRFで巻いた柱は重機で破壊しようとしてもなかなか壊れず、解体に苦労した…という話が解体業者より報告されています。
重機が柱を破壊しようとする力に対し、SRFの復元力が抵抗し柱を壊させないからですが、これは地震時、SRFで補強した柱がいかに壊れない柱であるかの証明であると言えます。

SRF工法による耐震補強は、公的機関の技術評価を取得しています

SRFによるRC建造物の柱、壁の耐震補強については、日本建築防災協会の技術評価を取得しています。また、コンクリート系の土木構造物には、建設技術審査証明を取得しています。SRFを用いた耐震改修計画に関して、第三者機関による評定を受けた実績も多数あります。

公的機関の技術評価

SRF工法による木造の耐震補強は、木やコンクリートに穴をあけません

木造戸建て住宅は、阪神大震災のような衝撃的に上下左右に大きく揺れる大地震を受けると土台と基礎の間や、柱と梁の間、また、合板と梁や柱の間の接合部が外れてバラバラになって倒壊します。また、東南海地震のようなマグニチュードの大きい地震を受けると長い時間、何度も揺れるので揺れ幅が次第に大きくなり柱が倒れて屋根を支えられなくなり潰れます。SRF工法による木造の耐震補強は、ベルトを適宜の長さに切って、接合部に貼り付けることで、木材や基礎に穴を開けずに簡単に補強することができますので、接合部がバラバラになることを防ぎます。施工が簡単ですので、全ての接合部に貼り付けることも可能です。また、ベルトを柱や梁に巻きつけて止めることで、大きな力や変形を多数受けても外れず、元に戻る力を発揮させることができます。

  • 東本願寺大虹柱

    東本願寺大虹柱

  • 施工の様子(基礎)

    施工の様子(基礎)

  • 施工の様子(接合部)

    施工の様子(接合部)

  • 施工の様子(際張り)

    施工の様子(際張り)

高弾性材料補強の収震効果は、東日本大震災、熊本地震で実証されました

高弾性材料補強(SRF工法)は、北海道の旭川から沖縄の那覇まで、全国各地の事務所、マンション、学校など3,000件以上の耐震補強工事に使われています。東日本大震災とその後の地震で震度5以上の揺れを受けた地域には461件の実績があります。FAX、電話、訪問等で調査したところ、「以前の地震より、揺れが少なかった。」「付近の学校が被災する中、最小被害で授業継続できてよかった」等の反響を多数いただいております。大きな変形まで弾性を保持する材料[高弾性材料]で補強することで、収震性が高まり、被害が抑えられることが実証された結果であると考えています。

高弾性材料補強で収震性を高める

揺れが収まり被害が最小化できる

高弾性材料補強した柱にはRCのような「終局状態」⇒「崩壊」はありません

フロアが地震で繰り返し大きく動くと、これを支えている鉄筋コンクリート(RC)の柱は変形に耐えきれず、びびが入り、いわゆる「終局状態」となります。されにフロアが動くと、鉄筋の回りのコンクリート(かぶり)がとれて崩壊してしまいます。高弾性材料で補強した柱は、RC柱が崩壊するような大きな変形をうけても損傷が小さく、元の形に戻ることが実験で確認されています。SRF補強した柱にはRC柱のような「終局状態」⇒「崩壊」はありません。

高弾性材料で主要な柱を補強した建物も「終局状態」⇒「崩壊」はありません

鉄筋コンクリートを用いた構造物は、地震で各フロアが揺れて、これを構成する柱、壁に生ずる変形が限界を超えて終局状態になると構造物としても終局状態になると考えられます。さらに、大きな変形を生ずれば崩壊してしまいます。高弾性材料(SRF工法)で主要な柱を補強した構造物にはこのような意味での終局と崩壊はないと考えられます。

高弾性材料でマンションのピロティ柱を補強すると震動形状が整えられることが実測されました

1994年竣工の地上11階建、SRC造、一階部分が駐車場のピロティ集合住宅建物の一階部分の柱6本の内、壁のついていない独立柱2本をSRF工法で補強する前と後で、振動計を屋上と一階において振動を計測したところ、補強前は、屋上面が、上下左右に大きく揺れていたが、補強後は、水平面内で円を描くような揺れに変わったことが実測されました。左の動画は、補強前後の振動計測結果をアニメーションで示したものです。他の建物計測でも、同様の効果が確認されています。大地震では、この震動形状が増幅されると考えられるので、高弾性材料で補強した建物の方が揺れが少なく、被害も少ないことが頷ける結果です。

補強前

補強後

※変位を10万倍に拡大 数ミクロン→数センチ

高弾性材料補強で建物は、大きな揺れを収める収震構造になります

大地震で地面が激しく動くと、各フロアや内容物は速度を維持しようとします。これは、慣性と呼ばれる万物に備わった物理的な性質です。また、物には元の形を保とうとする弾性という性質も備わっています。これらの性質で、構造物は地面から伝わってくるエネルギーを自らの振動に収めて地面に帰しています。これを収震、この性質を収震性と呼びます。図で、青い線で描いた自然に変形する柱、壁を持つ構造は収震性を妨げず、これを高めて、大きな変形でも発揮できるようにします。地面から来た大地震のエネルギーは構造物を壊すような力に変わることはなく、反射して地面に返っていきます。地震が終われば、揺れは自然に収まります。このような構造を、特に収震構造と呼んでいます。

SRF工法で補強した柱は自然に変形します

自然な変形を繰り返すことができる構造物になります

SRF工法による収震効果は大型震動台実験でも確認されています

2001年11月に、東京大学地震研究所 壁谷澤寿海教授の指導の下、科学技術庁防災科学技術研究所の大型震動台にて同研究所、東京大学及び構造品質保証研究所(当社)の3者共同研究で実施された1階に耐震壁が偏在して配置される偏心ピロティ構造物を想定した震動実験で、1978年宮城県沖地震等の大地震の地震波を次々にかける実験で、SRF工法で補強した建物模型は、5波目の1995年阪神淡路大震災の神戸海洋気象台の地震動と6波目の鷹取の地震動を載荷した段階でも、損傷と残留変形がほとんどなく使用継続できることが確認されました。

鷹取地震波までの6波を載荷したときの変形と復元力のグラフ

鷹取地震波載荷時のSRF工法で補強した試験体の震動

SRF 工法についてさらに詳しく